家を建てるならどのくらいの年収が必要?理想の住まいを実現する方法
- #住まいづくり
マイホームを建てようと考え始めた方にとって、まず最初に気になる部分は「どのくらいのお金があれば家を建てられるのかな?」「どのくらいの世帯年収になったら、マイホームを購入できるんだろう」といった部分ではないでしょうか。
この記事では、家を建てられる年収の目安や住宅ローンを組む際に重要なポイント、年収が高くなくても理想のマイホームを実現するためのポイントを解説していますので、ぜひ参考にしてください。
1.家を建てられる年収の目安は?
国土交通省「令和3年度住宅市場動向調査報告書」によると、一次取得者(初めて住宅を取得する人)の世帯年収は、400万~600万円・600万~800万円の割合が50%を占めています。一方で同調査からは、400万未満で建てる方も一定数いることが分かります。
そのため、年収のデータはあくまで参考値とし、年収額にかかわらず「家を建てたいな」と思ったら、まずはハウスメーカーなどに相談してみることがおすすめです。
2.住宅ローンを組む際に重要なポイント
家を建てる際には、自己資金と住宅ローンを組んで借りたお金を併用することが一般的です。(※自己資金が0円の場合もあります)
住宅ローンの借入可能額は金融機関がさまざまな要素を考慮して、借入希望者それぞれに設定します。借入可能額を設定する際に考慮される重要な要素の1つは、返済負担率(返済比率)です。
【返済負担率】
年間の住宅ローン返済額÷年収×100
返済負担率の上限は金融機関によって異なるものの、30〜35%が目安と言われています。
なお、年間の住宅ローン返済額は金利や返済期間によって左右されます。銀行やハウスメーカーの担当者に相談して、固定金利・変動金利・固定期間選択型金利…など、自分自身に合う商品選びを行うことも大切です。
3.年収が高くなくても理想に近いマイホームを実現するには?
家を建てる際の予算は、年収倍率(所要資金÷世帯年収)6〜7倍が1つの指標にあたると言われております。
一方で、現時点での年収に不安がある方でも、理想の住まいを実現する方法は十分にあります。ハウスメーカーに相談することが一番ではありますが、まずは以下の項目もぜひ参考にしてみてください。
3-1.頭金を支払う
頭金を支払うことで今後支払う金額が減るため、返済期間が同じであれば、毎月の返済額が少なくなります。住宅ローンを組む際に一定の自己資金を出すことで、金融機関によっては金利を優遇してくれる場合もあります。
もちろん、ハウスメーカーによっては自己資金0円でも家づくりは可能ですが、もし現在、家づくりのために貯金をしている場合は、自己資金を出すことも検討してみましょう。
3-2.住宅ローンの返済期間は35年を選ぶ
住宅ローンの返済期間を35年など、長めに組むことで毎月の返済額を減らすことが可能です。また、住宅ローンは早く返済(繰り上げ返済)することはできても、期間を延ばすことは難しいので、そういった意味でも長めの返済期間で設定することをおすすめします。
なお、北海道で住宅ローンの借り入れ先として「北海道銀行」「北洋銀行」「北海道労働金庫」がありますが、この3行では40年ローンの取り扱いがあります。特に若い方は40年ローンを利用している場合もあり、35年ローンよりも毎月の返済金額を下げることが可能です。
3-3.変動金利で借入可能額を増やす
基本的に、変動金利のほうが固定金利よりも金利が低いです。金利が低いと、住宅ローンの審査を行う際の金利(審査金利)も当然低くなり、借入可能額を増やしやすくなります。
また、返済期間が同じであれば、金利が低いほうが支払う利息の総額も少ないです。一方で変動金利の場合は、金利上昇のリスクが一定数あることに注意しましょう。
3-4.世帯収入を増やして借入可能額を増やす
住宅ローンを組む際は、配偶者などの収入を合算して借入可能額を増やすことが可能です。具体的には以下のような形態があります。
連帯債務 | 1人が主債務者、もう1人が連帯債務者となり借り入れを行うこと。1つの借り入れを2人それぞれが全額の債務を負います。 |
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連帯保証 | 1人が債務者、1人が連帯保証人となり借り入れを行うこと。債務者が住宅ローンを返済できなくなった場合、連帯保証人が返済義務を負います。 |
ペアローン | 2本立てのローン。夫婦がそれぞれ住宅ローンを借り入れます。 |
3-5.親・祖父母から援助を受ける
もし自分や夫婦の年収や貯金が少ない場合は、両親や祖父母から援助を受けられるか確認してみるのも一つの選択肢です。
贈与税の課税対象となるのは1年間に110万円を超えた場合です。しかし、子や孫における住宅購入のための資金の贈与は、2023年12月31日まで、条件を満たせば最大1,000万円まで非課税となっています。(※2023年1月時点)
3-6.勤務先や自治体の制度を利用する
勤務先や自治体によっては、独自の融資制度や補助制度を用意している場合があります。
たとえば、大阪市の「大阪市新婚・子育て世帯向け分譲住宅購入融資利子補給制度」、北海道であれば池田町の「池田町住宅取得応援奨励事業」などが挙げられます。
参考:大阪市「大阪市新婚・子育て世帯向け分譲住宅購入融資利子補給制度の概要」
ご自身の勤め先や、お住まいの自治体で使用できる制度がないか、一度確認してみるとよいでしょう。
3-7.最寄駅など都心から少し離れた土地を選ぶ
土地代を少しでも抑えることで、住宅購入にかかる費用を軽減できます。
住む場所に対して大きなこだわりがない場合は、最寄駅から離れた場所や郊外を選んだり、旗竿地や三角地を選んだりすることを視野に入れてもよいでしょう。
3-8.費用計画を立てる際は専門家に相談する
どの程度の家を建てられるかや住宅ローンの借入可能額は、年収に応じて多少異なります。ご自身でリサーチするのももちろん大切ですが、一番詳しいのはやはりその道の専門家です。
ハウスメーカーでは、収入状況やライフプランをもとに、それぞれのご家族に合った家づくりのプランを提案してくれます。北海道セキスイハイムでも、ご希望エリアでの土地探しから、商品プランや間取り、マイホームの資金計画や返済計画まで、きめ細やかにご提案いたしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
4.家を建てるときの費用に関する注意点
理想の家を建てるために、さまざまな注意点を意識して、費用の見積もり・予算決め・資金準備を行いましょう。
家を建てる際の費用に関して特に注意するべきポイントは、以下3点です。
・経年変化によるコストも含めて素材や設備を検討する
外壁・屋根材などの素材や設備は、一定年数を経過するごとにメンテナンスが必要です。最初にお金をかけて良質な素材や設備を選べば、長く使用できるだけでなく、維持の手間や将来的な支出を減らせる可能性も高まるため、バランスを考えてみましょう。
・仲介手数料や印紙税、登記費用などの諸費用も予算の内訳に含める
家を建てる際には、建築費や土地代以外にもさまざまな諸費用が発生します。
具体的には、税金(印紙税、不動産取得税、登録免許税、固定資産税など)や、登記代行手数料、地鎮祭・上棟式にかかる費用、引越し費用、家具・家電購入費などが挙げられます。ハウスメーカーと相談しながら、何にいくら程度必要かを事前に把握し、余裕を持った資金計画を立てることが大切です。
まとめ
住宅ローン金利が低水準であったことを受けて、近年では家を建てる人の平均的な年収倍率(所要資金÷世帯年収)は上昇しています。実際、2020年度から2021年度にかけての年収倍率も、下表の通り上昇しました。
2020年度 | 2021年度 | |
---|---|---|
注文住宅 | 6.7倍 | 6.8倍 |
土地付注文住宅 | 7.4倍 | 7.5倍 |
年収倍率が上昇しているということは、年収がそこまで高くなくても、しっかりとした住宅を購入している人が増えている・家が建てやすくなっているとも考えられます。
実際、北海道セキスイハイムでも自己資金0円で5,000万以上の住宅をご購入されている方が多くいらっしゃいます。ご家族さまに合わせたプランを一緒に考えさせていただければと思いますので、北海道でマイホームをお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。